平成25年1月4日東京国立近代美術館東西線竹橋駅下車すぐ)にでかけました。”美術にぶるっ”という企画展。確かにぶるっとくる作品ばかり。油絵あり日本画あり、風景、写実、抽象、インスタレーション、彫刻、とまったく飽きさせません。チケットの図柄になった上村松園”母子”には心打たれます。抱かれた幼子のやわらかさや幼児特有の予測不能な可愛らしい動きが、画布から伝わってくるよう。今回の企画展で気が付いたのですが、優れた名画は静止画じゃない、動画なんです。切り取られた対象は永遠にそのシーンにおいて動いている。でも動いているといっても当たり前ですが絵なのですから、実際には観る者の心が絵の中のシーンを”動かしている”。だから名画の”動き”は飽きないのですね。気が付けば抽象も人物もそして静物画でさえも、そういった”動き”が感じられる作品に今回、こころうたれました。大きな収穫です。映像、音楽、それら刺激がいっぱいのメディアに囲まれている日常。目や耳がそういったデコラティブな装飾につかれてしまっているのかも。もっと自分の想像力で動きや音を感じたい時に絵画がそれを可能にしてくれるのですね。美術館の楽しみ方が増えました。