第二のウクライナになるかもしれない

ウクライナ紛争、全面的に非があるのは、当然ロシアのプーチン氏。ただ、短兵急にNATO加盟実現路線に走り、米欧には承認を急ぐ考えがなかったが、ウクライナを拒みはしなかったので、ロシアの方ではNATOの東方拡大が隣国に及ぶと怒りを募らせ、結果としてロシアのウクライナへの侵略を許した。

敢えていえばこのゼレンスキー氏が人的につながりの深い大国ロシアとの距離の取り方を誤ったことによる「外交の失敗」から日本は学ばなくてはならない。

人的文化的に繋がりの深い中国や韓国、アジアの国々との距離を縮める努力より、「遠い国」のはずの米国にばかりすり寄る外交をしていないか。近い大国である中国を軽視して、NATOにばかり近づきすぎる外交で、米欧に距離を取られる可能性は考えなくて良いのか。

トルコはNATOの加盟国でありながら、ロシアから防空システムを購入し、ウクライナ紛争では仲裁外交によって存在感を発揮、サウジアラビアもバイデン大統領からの原油増産要求を一蹴し、最大の顧客である中国の訪問を歓迎、共に自国の利益を第一に独自路線を取っている。

日本はいつまでアメリカに「征服」されたままなのだろう。自国の独立を最大限の目的にして、したたかに外交努力を重ねる「頭の良い国」に、いつになったらなるのだろうか。

東京新聞を参考にしました。