この国での命の扱われ方

14人もの若者を二度とは会えないところへ送ってしまった軽井沢へのスキーバス事故。遺族のお父さんの "事故にあった若者たちは経済効率ばかりを追う社会構造の犠牲者" "もっと我が子に口うるさくいうべきだった"とおっしゃる気持ち、痛いほどわかります。つまり、カネ、カネ、カネの犠牲者になるのはいつも弱い人、若い人。ツアー会社の名前を事前に聞いていたからと言って、参加を止めたかどうかは疑問でも、もしかしたら注意は促せたかもしれないのに、それをしなかったご自身を責める気持ちも良く理解できます。親子が友達のようになって、言うべきことを面倒に感じたり遠慮したりしていることが親の側にあるかもしれません。そのことをおっしゃっているのだと思う。ツアー会社は法律を守らずありえない格安でお客となる若い学生を集めて殺してしまいました。金づるとしか見ていない。人の命がただのカネ、つまり紙幣というそれ自体、本当は何の価値もない紙より軽く扱っていた結果が最悪の結果を招いたのです。今のカネ、紙幣に何の裏付けがあるというのでしょうか。無価値に近い物と命をやり取りしているのです。考えてみれば一国の首相が法律の総元締めである憲法を守らないのだから、国民が法律を守らないことを”法律違反”言えるのでしょうか。なんでもあり、の無法国家の姿がこういった事故で若者を食い物にしてその悪の姿を現しているのです。自衛隊員を戦地に送るのも、未来の人達に核という負の遺産を押し付けるのも、根は同じ。カネ、カネ、カネの命を軽視した権力者暴走の仕業です。